指導基本方針

小学校1~2年生(SL)「サッカーの楽しさを教える」

サッカーが始めての子、幼稚園時代からサッカーをやっている子が混在し、経験値の差によるレベル差が大きい。
この差は全く問題がなく時間の経過とともに解消される。
基本的な技術の指導は当然ながら子供達がサッカーを好きになり、これからも続けていきたいと思える環境を作る事を主眼とする。

試合においては勝つ喜びを感じさせる事も時として必要だが、基本的には力の劣る子も含めて全ての子供にチャンスを与える。
試合は対外試合よりもチーム内での紅白戦が中心とする。

指導者は特に根気強く基本技術の反復練習を行う事が第一義だが、子供たちに飽きさせない工夫を凝らす事に注力する。
試合も練習も子供たちのプレーに対しては頑張った点を褒める事が大前提とする。

小学校3~4年生(LL)「個人のスキルアップ」(止める、蹴る、運ぶの三大要素)

一般的にゴールデンエイジの入り口と言われる世代であり、技術習得能力が非常に高くなる。
このタイミングで個人のスキルアップを目指し、基本技術(止める、蹴る、運ぶ)及び基本技術をベースにした応用編を指導する。
動きの中でのオン・ザ・ボールの練習へ注力する。

チーム戦術よりも個人のスキルアップを優先させ、ポジションについても固定せず、色々な角度からチャレンジさせる。
試合も公式戦・練習試合に関わらず経験を優先させる。
基本的な戦術はあるものの、ベースはあくまでも個の力の底上げとなる。

指導者の考えを押し付けずに、子供たちに自由な発想とチャレンジを促す。
子供たちの判断を優先させ、行った行動に対しては成功・失敗に関わらず意図を確認し、間違った行動であっても否定せず、違う選択肢もあった事を理解させる。

小学校5~6年生(L)「個人のスキルアップに加えてチーム戦術能力の習得」

ゴールデンエイジのど真ん中の世代であり、技術の吸収力は全世代の中でも一番に大きく、大人でも難しいと思う技術・戦術でも理解し実施する事が可能。

本人の特性に合わせてある程度ポジションを固定させて練習する。
小さな局面でのグループによる連携に始まり、チームとしての大きな局面での連携までの戦術と考え方を理解させ、チームメイトとのコミュニケーション能力の醸成に努める。
また、動きの中でのオン・ザ・ボールの練習に加えて、オフ・ザ・ボールの動き方と考え方を戦術論にして指導していく。

3~4年生に引き続き指導者の考えを押し付けずに、子供たちに自由な発想と成功・失敗に関わらず意図を確認し、間違った行動であっても否定せず、違う選択肢もあった事を理解させる。
本人の意思・発想によるプレー・行動での失敗は責めない。
ただし、相手から逃げる、チャレンジすべき時にチャレンジできない等の消極的なプレーについては厳しく指導していく。
また、チームを無視した身勝手なプレーに対しても厳しく対処していく。
失敗を恐れずチャレンジする事を徹底する。

試合に限らず練習においても常に考える事を指導する。
何故こう動くのか等、全てに疑問を持ち考えてから行動する事を理解させる。

ゴールデンエイジ:9~12歳ごろは、神経系の発達がほぼ100%になるため、動きの習得に最も適した時期です。 自分が思ったように体を動かせるようになり、さまざまな動作や技術をすぐに覚え身につけられることから「ゴールデンエイジ」と呼ばれています。

オフ・ザ・ボール:球技で、プレーヤーがボールを持っていないか、ボールに密接に関与していない局面を指して使われる。